card plane
第32号機:ki−99号
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32_1
向かって右斜め上より俯瞰

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正面より 上より 横より


全  長 70mm
主翼長 66mm
尾翼長 26mm


皆さんは太平洋戦争末期の日本軍にこんな戦闘機が有った事をご存知だったでしょうか。(本当はないけど)
松本零士さんの「戦場まんがシリーズ 衝撃降下90度」に出てくる架空の試験戦闘機です。
ターボチャージャー付エンジン、4枚プロペラが前後して2つ装備された計8枚プロペラの試作機、この「ki−99」でレシプロ機では誰も到達した事の無い音速の壁を超える事に青春を注ぐ若い戦闘機乗りと技術者のお話です。

とにかく松本零士さんの描くメカはかっこいい!!いい加減に描いているようなタッチですが、細かなところにまでこだわった描写、構図の見事さ、コンセプトの妙!! この「ki−99」は大破に大破を重ね、全部で3号機まで出てきますがそれぞれに細かな特徴をさりげなく持たせてあるあたりはク〜ッと泣けてきます。(初めてこの漫画を読んだのは小学生の時でしたが、私のメカ好き魂をガッチリ掴み何時間かその場から離してくれませんでした:立ち読みです。)

え?ああ、ハイハイ。
そういった訳で作ってみました。名刺ヒコーキになってもやっぱりかっこいいですね。でも今一つスイ〜っと飛んでくれません。この飛び方はイノベーション2号に近いので恐らく垂直尾翼面積が足りないせいかと思います。なので大きな物に切って貼って交換しようか、とも思いましたが、この機は塗装して日の丸も描いて脚もプロペラも付けてディスプレイ用にすることにします。

そして、しました。(新ウィンドウに開きます。)
八丈島基地にて
朝焼けの離陸
遠く鳥海山を望む
「降下開始!」

※「遠く鳥海山を望む」の背景写真は航空写真のサイト”T.K AerialPhoto”さん、「降下開始!」の背景写真は八丈島在住のダイバー:船橋さんのサイト”八丈島Ridge & Blue Divers”のご好意により使わせて頂きました。

ちなみにこの「戦場まんがシリーズ」はその名の通り「戦争モノ」の短編集で、主人公、または主人公に大きく関係する人がまず毎回死んでしまいます。弾丸が飛びかい、機械を壊し、人が死に・・。ストーリーは淡々と進みますが、松本零士さん特有のとぼけたキャラクターと台詞が凄惨な物語をオブラートで包み、若者達の情熱と戦争の理不尽さを柔らかく浮かび上がらせ感情の奥の方を静かに揺さぶります。低温火傷っていった感じ。そう言う時代に生きた若者達の「青春モノ」でもあると思います。
現在は「ザ・コクピット」として小学館文庫より11巻までが出版されています。(税込み610円)

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